
2025.10月号 vol.267
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今月のトピックス
内定
「入社日になっても求職者が前職を続けている…」「さんざん待ったのに辞退されてしまった…」こんな悲鳴をよく聞きます。とはいえ、結局は求職者の気持ち次第、困ってはいるけど会社側としてはどうしようもないよ。そう思ってあきらめ気味の方、多いのではないでしょうか。ですが、採用選考後のトラブル発生率を低下させるための方法はあります。そもそもですが、まずは「内定」について考えてみましょう。内定は、労働契約の一種とされています。まだ働いてもらってもいないのに、労働契約なんて違和感がありますよね。でも、判例上で確立されている考え方です。労働契約であるということは、企業の側から内定を取り消した場合、「解雇」の扱いになります。ご承知の通り「解雇」の要件はとても厳しいので、内定の取り消しは無効になる可能性があります。一方で求職者、つまり採用候補者は申し出れば2週間後に解約できます。これは「退職の自由」による「労働契約の解約」が法的に認められているためです。つまり「内定」をめぐってトラブルが発生した場合、企業側は不利な構造になっています。「内定」を出すことが企業にとってシビアであることは既にお伝えしたとおりです。でも、せっかく良い人材が面接に来てくれて、しかも採用できそうなんだから、なんとか早めに確保したい、そう思うのは当然のことですよね。同じく採用活動中の他社というライバルが存在する以上、早く囲い込む必要もあります。なので、選考に通った場合はできる限り早く、求職者に連絡するのが基本です。ただし、その際に「内定」という言葉を使わないようにしましょう。「選考に合格しました」こう伝えるのがベストです。また、選考後のトラブルで多いのが「いつ入社するのか」という問題です。この時点では「内定通知」を発行せず、電話で伝えるのが無難でしょう。形に残る文書の発行は、入社日などの条件調整を行った後にする、というのがトラブル防止のポイントです。ただ「内々定」は「内定」とはまた異なった概念です。続きはあらためて。
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実家にある松が一部枯れているのをお盆の帰省時に見つけ、ご近所さんから「マツクイムシ」にやられたのでは?と。もしそうなら切るしかなく、父が育てた、40年以上ある樹齢ももはやこれまでかと思いましたが、ただ枯れただけ、とのことでした。やはり何でも日々の手入れが大事ですね。