2026.4月号 vol.273
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今月のトピックス
「お金で買った定着」に明日はない
2026年度のスタートを控え、人材獲得競争はかつてない激しさを見せています。昨今では「入社祝い金」や「サインオンボーナス(契約一時金)」を提示する企業も珍しくなくなりました。人手不足に悩む経営者にとって、これらは「背に腹は代えられない」選択かもしれません。しかし、あえて申し上げたいのは「お金で買った定着」には、永続性がないということです。なぜ、安易な金銭的インセンティブが危険なのか?そこには3つの大きな罠が潜んでいます。第一に「報酬インフレ」という終わりのない競争という点で、お金を理由に入社した人は、他社がさらに条件を上乗せすれば、迷わず去ります。資本力に頼った「札束の殴り合い」では、中小企業は大手に勝つことはできません。お金は「不満」を一時的に消せますが、仕事への「意欲」を作ることはできないのです。第二に、既存社員との「不公平感」による組織崩壊という点。新人にだけ多額の報奨金を払う施策は、長年会社を支えてきた既存社員の目にどう映るでしょうか?「長く勤めるより、新しく入る方が得」という空気が広がれば、本当に大切にすべきエース社員から順に、静かに会社を去っていくでしょう。第三に「心理的契約」の不在です。本来、会社と社員は「ビジョンへの共感」や「成長の期待」という、目に見えない絆(心理的契約)で結ばれるべきです。金銭のみの繋がりは関係を「取引」に変えてしまいます。取引関係になると、社員は「もらった分しか働かない」というマインドに陥り、組織への自発的な貢献は期待できなくなります。では、どうすればよいのか?答えは、お金を「入り口」ではなく「定着のプロセス(オンボーディング)」に投資することです。決して新人を放置しない、育成・情報共有の仕組みづくり、この「大切にされている実感」こそが、どんな高額な祝金よりも強力な引き止め策になります。栄養ドリンクで一時的に元気を出しても、組織の体質は改善しません。2026年、御社が選ぶべきは「札束」か、それとも「仕組み」か。不明点は上記連絡先まで。
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大阪マラソンも終わり、いよいよ丹波篠山マラソンです。大阪マラソンの吉田響選手のように大量の磁気テープを貼って走ろうか?
かぶり物をかぶって走るより、注目を浴びてテレビに映るかもしれません。笑

